1st Party Dataの活用とコンバージョンAPIへの誤解
弊社では、コンバージョンAPIにタグの埋め込みだけで対応するツール「C-POP」を提供しています。
そのツールを通して、1st Party Data活用(詳細マッチングや拡張コンバージョン)についても多くのご相談をいただくのですが…
「1st Party Data活用」と「コンバージョンAPI」は下記のような誤解がされやすいようです。
- 「コンバージョンAPI対応すると、1st Party Dataを利用する事になる」
- 「コンバージョンAPI対応には、1st Party Dataの利用が必須」
1st Party Dataの活用とコンバージョンAPIの違い
そもそもこの2つはそれぞれ全く異なるものです。
1st Party Data活用とは、コンバージョンのデータにユーザー情報を追加するものです。
コンバージョンAPIとは、コンバージョンのデータを既存のタグとは別の経路で送信するものです。
この違いについて詳しく解説していきます。
1st Party Data活用
1st Party Dataとは、自社で直接ユーザーから取得したデータのことです。
例えば、サイトの登録フォームで収集したユーザーの個人情報などのデータです。
広告媒体は「詳細マッチング」や「拡張コンバージョン」といった各社の機能で、1st Party Dataの利用を推奨しています。
これを利用すると、CV計測の精度を向上させることができます。
メールアドレスや電話番号のような1st Party Dataについて、広告媒体が持つデータと広告主が取得したデータを突き当てる事ができるからです。
コンバージョンAPI
コンバージョンAPIとは、広告主のサーバーから広告媒体のサーバーへ直接CVデータを送信する仕組みのことです。
通常はユーザーのブラウザから広告媒体のサーバーへCVデータが送信されるのですが、昨今の規制の影響でブラウザからのCVデータ送信に欠損が生じる場合があります。
コンバージョンAPIは、通信の経路を「ブラウザ → サーバー」から「サーバー → サーバー」に変更することで規制の影響を受けにくくし、欠損するCVデータを補完することができます。
導入には基本的にエンジニアのサポートが必要で、実装費用やサーバーの維持費がかかります。
自社にとって最適な導入方法の検討が必要です。
詳しくは下記を参考にしてください。
違いのまとめ
ここまで解説した2つは、それぞれ独立して対応可能な手法です。
つまり、コンバージョンAPIへの対応において、1st Party Data活用は必須ではありません。
ちなみに補足となりますが、GoogleはコンバージョンAPIの仕組みを提供しておらず、拡張コンバージョンのみ提供しています。
おわりに
この記事では「1st Party Dataの活用」と「コンバージョンAPI」の違いについて解説しました。
ポストCookieが進む中で両方への対応が推奨されますが、1st Party Data活用にはプライバシーポリシーや個人情報の管理などの障壁があります。
そういった場合は、まずコンバージョンAPIのみに対応するという事も可能です。
自社の目的や状況に合わせ、最適な対応を検討しましょう。
皆さんがポストCookieに立ち向かう一助となれば幸いです。